「今日はこれまでとする。エレナ殿、ご教授感謝する」

甲斐は礼儀正しく一礼してみせた。

「べ、別に教授なんてしていませんっ!私は夕城指南役ですからっ!敵に塩なんて送りませんからっ!」

狼狽するエレナにも。

「敵とは異な事を」

甲斐は微笑む。

「同じ天神学園の生徒だろう。敵も味方もあるものか」

くっ、この好青年めっ。

毒がないから、やりにくいったらありゃしない!