そんな事をぼんやり考えているうちに、学食に到着した。

昼休みには食券片手に戦場の如き騒乱の場と化す学食も、今朝に限っては比較的穏やか。

授業前に友人達と穏やかな時間を過ごす者、早目に家を出て食べそびれた朝食をここでとる者などで、疎らに席が埋まっている。

「……」

さて、何処に座ったものか。

白雪は学食を利用した事がない。

いつもエレナ達と一緒に食事をするから。

取り敢えず、手近な椅子を引いて、チョコンと座ってみる。

「…………」

何時になったら、注文取りに来てくれるんだろうと思ったりする白雪は、食券システムというものを理解していない。

やだこの子可愛い。