そんな事を思いつつ、蠱毒の壺の最上階、学園長室に挨拶に赴いた甲斐は。

「貴様か、リュート・グリフィノーのとこのは」

一番猛毒の人に遭遇した。

白髪、隈の出来た眼、重苦しく陰気な雰囲気、同様に重苦しいインバネスコート。

天神学園学園長、ヴラド・ツェペリ。

まだまだ現役のご様子。

「貴様、我がヒノモトの将軍を呼び捨てとは何事だ」

甲斐がヴラドに食ってかかり、一歩前に出るが。

「!?」

その瞬間、ヴラドは目の前から消え。

「将軍がどうした」

次の瞬間には、蟀谷に対化物用大型拳銃マンイーターの銃口を突き付けられていた。

「俺は天神の王だぞ。俺の方が格上に決まっておろう」

甲斐、嘘でもいいからウンって言っとけ。