『同じじゃないじゃん。 絢と瞬には、自分のことを心から愛してくれる蓮がいるじゃない。 母親はいなくなってしまったけれど、父親はいるわ。 誰もが憧れる。 立派な父親が…』 そんな葵の声が聞こえたのは気のせいだったのだろうか。 でも俺は、葵が答えてくれたのだと信じている。 真実を知っているのはただ一人。 そう。 俺が世界で一番愛した葵だけだ。