高校入学時、受けたのは緋衣呂だけ。
ただ、学校に1年通っていたのは暁月。
2年になり二人は毎日入れ替わりで学校へ……
双子であると誰もがきづくわけなく、二人は詩乃に惹かれ、緋衣呂が先に告白。
互いに詩乃への思いから暁月も緋衣呂として接していた。
池沢家で暁月は体調悪く、緋衣呂が詩乃を連れてきたことが気に食わず機嫌が悪かった。
そして緋衣呂が倒れた時に詩乃とドーナツ屋にいたのは暁月。
すべてを知っていた風磨。
「 緋衣呂… 詩乃はお前が一番好きだよ、わかってるだろ? このまま逝くなよ…
俺と代われよ… な? 」
奇跡を、信じる…
暁月は眠る緋衣呂の手を握り起きろと強く念じた。
詩乃が大事なら起きろと……
退院してからは二日持つかどうかと言われていたため、奇跡を待つのみだった。
「 風磨… 詩乃をここへ連れてきてくれ 」
暁月に言われ、風磨君が私を呼びに来た。
私はこの時まだ暁月君が眠っていると思っていた。
「 詩乃、側にいてやってくれ 」
「 うん…… 」
そっと手を握り、願う。
起きて… と。
そんな私に風磨君が言った。
あまりに衝撃的な事を、私に… 言った。



