辺りは皆黙りこくり静まり返っているが
それもあっという間に歓声へと変わる
奥からこの城のいやこのモスクワ王国の
王族の方々がステージの上へと出てきたからだ
「皆様!本日はモスクワ王国創立記念パーティーに来ていただき誠にありがとうございます!」
そう王様らしき人が言うが
私達には全く言っている言葉が分からない
何せロシア語だからだ
そんなこんな話を意味も分からずに聞いていると
ふと私達に視線を向けている王族の人がいた
髪色は珍しく水色で深緑色をした瞳を持つ
きっと姫様だろう
(まさかあの子がこの招待状を?……)
そして私はその姫様と目が合う
彼女は私に目が合うと
驚いた表情をして視線を外す
(ぜっ…絶対にこの子だわ……)