キリコのそんな言葉に俺は無意識で自分も涙を流していた

そんな時ボスがキリコの後ろに立ちバットを振りかぶっているが分かった



ダメ……ダメ………ダメぇぇぇ!!!

気づいた時には俺はキリコを庇い自らバットに当たっていた

〝スピード能力〟を使って

俺は気を失う







この後どうなったかは分からない

意識を取り戻した頃には知らない天井だった

「良かった!目覚ましたっすか!!」

この声………

「キリコ……」

「能力……使えたっすね!」

俺は軽く頷き彼に問う

「………………何で……何で俺のために……あんな事……」

「僕ね将来人を助けられる人になりたいんす!モンスターでもそんな立派なヒーローに!」

「なれない……ですよ………」

「……そんな事無いっすよ諦めたらそれまで!………そうっしょ?」

彼のそんな無邪気な言葉に俺はやっと

しっかり彼の顔を見る

彼は優しく笑っていた

「………貴方は不思議な人ですね……」

「あはは!よく言われるっす!!」

「ありがと……」

小さく俺は呟いた

「!!……どういたしましてっす…!」