「お兄様、豊です。」
「おぅ...来たか。」
「失礼いたします。」


そこには、お兄様以外にもう一人居た。
『徳川殿』だ。なんでまた?
私はそう思っていた。


「豊...よく来た。」


お兄様はわざわざ、私の横に来てくれた。
その顔には色々な感情が混ざったかのような複雑そうな表情を浮かべてた。

17年間生きてきて、お兄様がわざわざこんなにそばに来てくれることなんてなかったから嫌な予感がした。