この手だけは、ぜったい離さない




『あかり、校門で待ってればいいのか?一緒に教室を出ればって思ったけど、なんか用事でもあんの?』



緊張してることをあかりに悟られないようにって、いたって平静を装いながら話しかけた。

なんか頬がひきつってしまってうまく笑えてねぇ気がする……。



『ごめんね、洋くん。はるちゃんとちょっと話すことがあって…。終わったらすぐに行くから!ありがとう』

『遥と話し?ふーん…わかった』



あぁ、だから校門で待っててってことなのか。

教室であかりと別れた俺は、そのまま誰とも会話をすることなく校門へ歩いた。



合流していきなり告るってのは、フラレたらその後が気まずくなりそうだな。

それならやっぱり、帰り際に告る方がいいか?

じゃあそれまでは、あかりと一緒になにをしよう。

アイスを食べに行くってのもありだよな?



『あっ、洋じゃん。なにしてんだよこんなところで?』

『これからカラオケ行くけど、お前も来る?』



校門の前で告るまでの過程を悩んでいると、前を通りかかったタツヤとカズに声をかけられた。



『あー、わりぃ。今日はあかりと帰る約束してるから』

『なんだ、デートか?』

『ヒューヒュー。行こうぜカズ、俺たちは邪魔者だから』



あいつら……またああやって俺をからかいやがって…。