3匹のうちの1匹くらい飼いたかったけど、うちはお父さんが犬アレルギーだからってダメで…。
洋くんの家はお母さんが「アンタはどうせ世話しないでしょ!」って怒られたらしくダメで。
でも里親が見つかるまでの間ならいいよって洋くんのお母さんが言ってくれて、数日の間は仙崎家にいた3匹の子犬。
あのころは子犬に会うために、毎日洋くんの家にお邪魔していたことを思いだした。
「懐かしいなぁ!ねぇ、あの子犬たちはあのあとちゃんと里親は見つかったの?」
洋くんに手紙や電話で子犬のことを聞けばよかったんだけどな…。
文通とか電話って、なんだか恥ずかしいから結局聞けなかったんだよね。
「黒と茶色の犬は近所の人がもらってくれたけど、白の方はなかなか貰い手がなかったから結局うちで飼うことになったんだ」
「えーっ、そうなの⁉見たーいっ、写真とかないの⁉」
「写真かぁ、撮らねぇからないな。なんなら直接見にくるか?」
「いいの⁉行きたい行きたいっ!」
白い子犬って毛が長くてふわふわしてて、3匹の中でもいちばん人懐っこかった子だよね。
あのときはまだよちよち走り回っていたけど、あれから6年も経った今はどんな姿になってるのかな?
早く会いたいなってワクワクしてきた。


