この手だけは、ぜったい離さない




山道を15分くらい歩くと、車どおりの少ない道路にでた。



「うわぁ〜すごい!れんげ畑だっ!きれいなピンク色ーっ」

「わっ、ほんとだ‼いいねぇ、写真撮っちゃお」



れんげ畑にくるっと背中を向けたみっちゃんは、焦茶色の転落防止柵に背中をつけて内側カメラでピースなんかしててはしゃいでる。

「なんなら僕が撮ろうか」とかって笑った追野くんも「はーい、こっちむいてー」ってノリノリで楽しそう。



確かこのれんげ畑に沿ってしばらく歩いていると、お地蔵さんの近くにある4番のチェックポイントがあるんだっけ?



「あかりも記念に写真撮っとこうよ!ほら、追野くんと並んで並んで〜」

「えっ?あっ、うん!」



追野くんと一緒に写真かぁ。

なんだかちょっと恥ずかしいけど…。



「いいよ、一緒に撮ろうよ宇月さん」

「う……うんっ」



ピンクの絨毯を敷きつめたかのようなれんげ畑に背を向け、追野くんの隣に遠慮がちに並ぶ。

「あかり〜、表情がかたいよ」ってみっちゃんに言われて、ニヤッと口角をあげた瞬間に撮られた。



「うん、いい感じに撮れたよ〜!またあとでこの写真ふたりに送るね」



そんな感じで時々写真を撮りながら…。

って、スマホの使用は禁止って言ってたから本当は写真もダメなんだけどね。



途中で休憩したりしながらチェックポイントを周り、制限時間ぎりぎりでどうにか宿舎に戻ることができた。