神田さんとも仲良くなれたし、お昼ご飯が終わったあとは学習室で国語や英語、理科、社会、数学の5教科をクラスのみんなと一緒にお勉強。



そこでもまた、席は自由だったからみっちゃんと一緒に座った。



「こら、仙崎!授業中に寝るんじゃない!」



とかって、いちばん後ろの席に座っている洋くんはいつものことながら怒られ。



「荒井、多津!私語はやめなさい!」



洋くんの隣に座っている荒井くんと、多津翔平(たづしょうへい)くんもいつものことながら怒られ…。



多津翔平くんも、荒井くんに負けないくらいの明るい金髪。

切れ長のふたえは一見怖そうだけど、洋くんと荒井くんがケンカをはじめるとたびたび仲裁に入っている優しい一面もあるヤンキーだ。

こんなふうに洋くんと荒井くんと一緒にいることが多くて、その素行の悪さから先生に怒られている姿はよく目にする光景なんだ。



「洋くんも寝てばっかりじゃなくて勉強しなきゃ、進級できるか心配だなぁ」

「こればっかりは注意しても無駄だよ、あかり。中学生のころから、ずっとあんな感じだしね」

「そっかぁ。まぁ……洋くんが真面目に教科書を開くなんてありえないのかぁ…」



そんな感じで、みっちゃんとコソコソお話しをしつつ…。

洋くんたちが怒られるたびに、途中でなんども授業が止まりながらも窓から見える空が赤く色づくまで勉強は続いた。