好きだよ…

『だーかーらー何してんのって聴いてんの』


三条彼方がなかなか言葉を
話さない濵﨑遥にもう一度聞く


『そ、れは…こいつが』


そっから先を中々話そうとしない
そりゃそうだろう
愛しの彼方様にウザイから殴ってましたなんて
言える訳ない

とうとうしびれを切らした三条彼方が


『はぁ、お前さ口無いの?
その口ってさ自分の都合の悪いことは言えないようになってる訳?
さっきまで捨て犬がなんてほざいてたその口動かして言いなよ
ウザイから殴ってたってさ』


『ち、違うの私はただ、彼方くんが私の事好きになってくれないから…
そ、そうよコレも全部彼方くんが私のこと振ったからよ!』

なんて開き直り方だ
もう怒るとかじゃなくて呆れて仕方が無い
それにこじつけもいい所だ

『は?お前さ何?この先ウザかったら人殴るの?
好きな人に振り向いてもらえなかった
ら関係ない人でも殴るの?
それってさ傷害って罪で刑務所入れるんだよ?
知ってた?
人に消えろとか言うくらいならお前が消えろ
明日から学校来んな、ブス女
今すぐこっから消えろ』

三条彼方がそう言うと濵﨑遥は
泣きながら走って逃げていった

やっと解放された
心底ほっとした

『お前さ大丈夫?』

三条彼方が聞いてきた
心配してくれてる?

『だ、だいしょーぶ…あ、ありがと…う』

バタッ

私はその言葉を最後に
意識を手放した