好きだよ…

『ほん、とは、怖かったヒック…グスッ
苦しくて…ヒック…辛くて…
私は、誰にも必要とされてないんだって…ヒックヒック
もう、痛いのも、グスッ…苦しいのも
味わいたくなんかない!…グスッグスッ』

『うん、もう大丈夫だから
そばに居てやるから…』

『あり、がと』

『うん』


『そろそろ落ち着いた?』

『うん、ごめんね服汚しちゃったかも…』

『いいよ気にすんな!
てかさ、ずっと思ってたけどお前、なんで変装なんかしてんの?』


え!?なんで気づいてんの??


『なんで変装してると思うの?』


『だってお前ウイッグ、ズレてるし…』


頭を触ってみる
ガサガサ

『あぁー!ホントだ
まぁいいや三条彼方だし…』


『あのさぁフルネーム恥ずいからやめて
彼方って呼んでよ?』


『い、いきなり呼び捨ては嫌だよ』

『良いじゃん!早く呼んで!』


う"ぅー

『か、なた?』

『ふふっ、よく出来ました!
で?なんで変装してんの?』


『そ、れはぁ~…
偽りの自分を作るため…』

『そっか、でも明日からそれ禁止!
変装してない方が可愛いし…
あとひとつ!
お願いがあるんだけど!』


『なに?』


『俺の彼女になってくんない?』


は?

・・・

『えぇぇぇええええ!!!』