昊洸を取り戻して数ヶ月。

街はクリスマスムードになっていました。

久しぶりに二人で
買い物に出たのが
よくなかったようで
まさか、対崎のお嬢様と
遭遇するとは思っていませんでした。

『げっ』

昊洸はあからさまに
嫌な表情(かお)をしました。

『気持ちはわかりますが
少しは抑えましょうよ』

苦笑混じりな笑顔で
宥めながら、早く
立ち去って
くださらないかと思いました。

これ以上、昊洸の
機嫌が悪くなるのは避けたいのです。

私もいい気はしないですしね。

『帰りましょうか、昊洸』

相手が立ち去る気配が
ないのならば、こちらから
動くしかありません。

『そうだな、深影さんへの
プレゼントも買ったし、
後は帰るだけだもんな』

対崎のお嬢様を無視して
帰ろとしたら、腕を掴まれました。

反対側は昊洸と手を繋いでいます。

「何であんたなのよ‼」

はぁ~

お馬鹿さんですね。

それは禁句でしたのに。

『その手を離せ』

繋いでいない方の手で
私の腕を掴んでいる
対崎のお嬢様の腕を
容赦なく捻りあげました。

痛そうですね(苦笑)

『それから、華瑠を侮辱するな』


あの後、どうにか
彼女を撒き、家に帰って来ました。

午後には深影さんが
来る予定ですから
急いで準備に取りかかりました。


午前中はちょっと
アクシデントがありましたが
夜は三人で楽しく過ごしました。

~end~