煙草と成瀬くんとあたし




あたしは男の人が離れていったため
安心したようにハァとため息をついた。



「アハハ、そんな怖かった?
ごめんね、あれ先輩」


あたしのため息を聞いた成瀬くんは
煙草の煙を吐きながら笑ってあたしを見た。



「あ、当たり前じゃん…!」


あたしはその場にへたり込むように
しゃがみ込んだ。



「おいおい、大丈夫かよ。ベンチ行くかぁ?」



「え、あ、平気だよ。」


あれ?…なんか忘れてるような気が…


「ああああっ!!やばいやばい!!
コンビニ行かなきゃだった!!!」


アイスを買いに行く途中だったことを
ハッと思い出しポケットのスマホで
時間を確認すると23:20になっていた。