偽物の気持ち






先輩の呼び方を変えたくて、今日はただそれだけを考えて昼休みは過ごせると思ってた。

ゆりが来るまでは。

ゆりは、来て早々、春にビンタをした。

俺は咄嗟のことで、何が何だかわからなかった。

だけど、体が勝手に動いていた。

自分でも驚くくらい低い声が出ていた。