偽物の気持ち






いつの間にか眠っていた私は夢を見ていた。

小学生の頃の私とその隣にいる誰か。

その声は幼い声でだけど、どこか似ている。

徹だった。


「徹くんはどうして野球が好きなの?」


「僕は、甲子園に行くんだ。」


「なら、私も連れて行って!」


「約束するよ。」


そう言って二人が指切りしている。

それを見ながら、私は、あんな約束したから見向きもしてくれないんだ…

そう思った途端目が覚めた。