偽物の気持ち






「はーるっ!」


ふざけたように、成が、私の名前を呼ぶ。

私は、それを流しながら答えていた。






すると、屋上の扉がいきなり開いた。


「成!どこ行ってたのよ。」


怒りながら入ってきた女の子。

とても、綺麗な顔立ちをしていた。


「げっ。なんだよ。ゆり。」


彼女は、月乃 百合(つきのゆり)と言って中学からの友達らしい。

すると、月乃さんが睨みながら歩み寄ってきて気付いたら左頬に痛みが走った。