偽物の気持ち






今日は那津と二人でゆっくりと家で過ごしていた。

私は那津に話をしようと思った。


「那津…私…」


真剣な顔を見て那津はいつもは抜けてるのに、真面目な顔になった。


「うん。」


「本当は成のこと恋愛感情の好きとか思ってないで付き合ってるの。本当に好きな人が他に居るんだ。」


そう言って、ここまでのことを話した。

初めて過去の辛い話をした。

那津は、最後話し終えたあと涙を流していた。

那津は謝っていた。


「ごめん。春…私全然気づかなかった。辛いときに、聞いてあげれなくてごめん。」


私は、那津を抱きしめた。

一緒に泣いた。

あー。こんなにも思ってくれてる人がいる。

笑わなくなった私。

その私を理由も聞かずに受け入れてくれた那津たち。

初めて話せて気が楽になって涙を流したのだ。