偽物の気持ち






昼休みになった。

私は三人に成のとこ行くと伝えて屋上に向かった。

徹の表情はいつもと一緒で嬉しそうだった。


「バカ…」


小さく、誰にも聞こえないように呟いた。




━━ガチャ。


屋上のドアを開けると風がフワッと私の体を抜けていった。


「成〜なんでもう遊べないの〜」


女子の声がして私はその方に向かって隠れながら様子を見守った。

成はその女の子に腕を掴まれて迷惑そうにしていた。


「俺、今彼女いるから。」


そう言われてドキッとした。