偽物の気持ち






私達は、近くのベンチに座ってアイスを食べた。

成は、話題をどんどん振ってくれた。

でも、私はそれにただ答えるだけで、ほとんどボーッとしていた。

すると、近くの本屋さんから日向と那津が目に入った。

やばい。と思い、成に慌てて話しかけた。


「な、成!!もうそろそろ帰らない?」


「え?」


急なことに驚いて固まる成。

私は成の手を取って、二人から離れようと引っ張った。

だけど、遅かった。