『喚いてる暇あるなら、さっさと練習すんぞ』
『…はい!!!』
なんだ。
二人ってすごい仲良しなんじゃん。
私がいなくても二人だったらできるじゃん。
そのときの小田切くんの背中はすごく大人でかっこよく見えた。
今は私がいないほうが良い。
「乃々ちゃん、小田切くん」
二人は私のほうを見た。
「いいことを教えてあげる!」
『いい…こと……??』
『?』
「頑張って練習して当日失敗しても誰も責めたり迷惑だなんて思ったりなんてしないよ。
でも、諦めたり練習もせずに試合放棄してるのは迷惑だけどね!」
『…桃野さん………』
『…っ』
小田切くんは照れくさそうにして乃々ちゃんはニコニコして頷いていた。
「二人とも仲良くやってるし、私。悩み相談部のほうに帰るね!」