中1…
ザー…最悪。天気予報なんて見てなかった
まさか雨降るなんてぇぇぇ!
塾に来ていたあたしは雨で帰れない
あたしは部活には入っていなかった
親に中学2年と3年目の半分までのテスト全部
30位以内だった製菓学校に高校から
行かせてもらえると約束していた。
だから部活より勉強。
息抜きにはお菓子作り。
そんな毎日だった。
その日はほんとに最悪。
親も出張で家にいないから電話したって無駄
置き傘とかないしー
チャリはパンクしたから歩きできたし
家まで20分はあるしなァァ。
ほんとっ最悪!
そんなことを思いながらしゃがんでいたら
「大丈夫?立石さん?だよね?」
あたしに話しかけてきたのは奏くん。
「あ、古野くん。まだ帰ってなかったの?」
「そうなんだ。先生に話があって。
立石さん、傘忘れた?」
ぎくっ…。
「そうなんだよね。天気予報見てなくて」
「ははっ!とりあえずさ俺んちくる?
傘かせるし、近いよ?」
「いいの?迷惑じゃ…」
「迷惑だったら最初から話しかけないよ」
その言葉にドキッとした。