ぜってぇ取られたくねえんだ。
誰にも渡したくない。
俺だけのものにしてえんだよ!!!

俺は2組のドアを開けうようとした。

「陽!!怖い顔してどうしたんだよ。」

俺を止めるかのように、友達の陸が俺に声をかけてきた。
俺を止めたんだ。そうだよな。
殴りこんだらまた千紘が悲しい顔をする。

落ち着け、俺。

「いや、なんでもねえよ。」
「そうか~?」

心がやけに痛む。何かつっかかる。
もやもや…。