俺の姫。
可愛くて仕方がない。
好きって改めて実感すると、自分でも顔が熱くなるのがわかる。
千紘の耳にかかったサラサラの長い髪がさらりとおちて、
秋を感じるような優しい笑顔で外を眺めていた。
その笑顔に思わず見惚れる。

「陽!!ボーっとしすぎ!!」
「また千紘ちゃんでも見てんじゃね?」

ちょ、声でけーよ!!

「しー!!声でけー!!」
「いいじゃんかよ、照れるなって~」

千紘は、誰のことを想っているかな?
もし俺の願いがかなったとしても
千紘は俺といて本当に幸せになれるかな?
千紘を傷付けてしまわないかな?
そこが、不安。
千紘が幸せになれるように、千紘の幸せを1番に願うって心に決めたんだ。