好きになって欲しかった

「おい、どうした?」

「何が?」

「おまえ、顔やばいぞ。フッ」

祐也はいつもこうやって私を馬鹿にする!

今だって人の顔をみて鼻で笑った!

「どういう意味よ!」

「そのまんまだよ。バーカ」

そんなこんなで学校が見えて来た。

学校が見えて来た時点でこんな感じだもん。

こんな感じとはこのこと

「キャーーー!祐也くん〜」

「祐也先輩!こっち向いてー!」

毎朝こうやっていろんなとこから

祐也を求める声

……そして、私へと突き刺さる視線。

本当に祐也と登校するだけで

こんな風になっちゃうんだよ。

それでも祐也とは一緒に来たい。

なんでかって?

それは祐也が好きだから。

でも、彼には好きな人がいる。

祐也本人に聞いたんだ。

だから、片思い……。

でも、それでもいいと思っている。

違う。思いたいんだ。じゃないと

一緒にいれないから、