終わりのない恋



久しぶりに 車を走らせ

美容室に向かった。

いつも担当してくれる美容師の和田くんは 私の弟の友達だ。


「お任せでお願いしていい?」


「珍しいですね!どんな風の吹き回しですか?」


いつもは結構細かく要望を伝えていたので 軽くつっこまれる。


「さっぱりしたい気分なの。」

私がそう言うと


「なるほど。じゃあ 俺好みのセミロングで。」


俺好みって笑笑

「綺麗にしてくれるなら それでお願い。」


「任せてください。評判いいっすから!」


相変わらず チャラい。

弟は地方で教師をしているのだが

小さい頃はヤンチャだったからか 友達はみんな明るく 人に好かれやすいタイプが多い。



弟が友達を実家に連れてくると 和田くんは

いつも 「つまらないものですが〜。」と
お菓子の土産を用意してくれるのだ。


私が上京したあと、和田くんも就職で上京してきたため 弟より和田くんに会う方が多くなっている。