部屋に戻ると、いちばん最初に目に飛び込んできたのはあの写真。 僕の部屋の机の上に昔から飾ってある。 今日、はるがもってたあの海の写真。 また激しい頭痛がした。 さっきはちらついていただけの記憶のピース それが少しずつ組み合わさっていく。 ああ、そうか。 ぜんぶ、思い出した。 僕は、その写真をもって家を飛び出る。 東の空が明るみ始めていた。