クリスマスツリーのイルミネーションを眺める凌ちゃんの表情は、とても穏やかで、綺麗だった。



「実桜、来年も、クリスマスにここで逢おう」

「うん……」



凌ちゃんの言葉に深い意味があるなんて気付かずに、約束した。


クリスマスツリーのそばのベンチに並んで座る。

人々の喧騒。

光り輝くイルミネーション。

どこからか流れてくるクリスマスソング。



でも、私の心は凌ちゃんしか見えてなくて。

告白して、凌ちゃんを独り占めしたいって、そんな欲が心を支配して、どうしようもなかった。