私の初恋は余命数カ月の猫でした。


寝坊した朝、走って学校に行った。
ドンッ…!!!!
「あ、ごめん。大丈夫??」
「は、はい!!ごめんなさい!!」

これって…よく恋愛小説であるやつ。
このあと転校生で来るんだっけ…
そんな事私に起きていいの??笑

そんなことを思いながらまた走った。
朝のチャイム。
「ぎ、ギリギリセーフ…ハァハァ」
「また寝坊?笑 あ、今日転校生来るらしいよ〜!!イケメンだといいな〜!!」
「つむぎはまたそういうk…」

え、転校生?まさか、まさかね。

「皆おはよう。」
教壇に立ったのはショートカットが似合う雪菜先生だった。
「今日は転校生が来ています。
はい、どうぞ。入ってきて〜」

ガラガラガラ…ドアが開いて入ってきたのはさっきぶつかった男子だった。

ガタッ…!!!!
「え、あ、すみませ…」
あまりに驚いて立ってしまった。
みんなの視線が私に集まってる。
「あ、君…今日の…」
続けてその人が言った。

「何だ!!2人知り合いだったのね?
じゃあ美琴さんの隣にしましょ。」

雪菜先生はそういった。
そしてその人は私の隣の席に来た。
「雨宮 奏多。よろしく」

「あ、よろしく…」

無愛想だった。朝とは全然違う。
あーあ、やっぱり運がないんだ〜。
ちょっとガッカリした。

雨宮くんは教科書を持ってなかったから私が見せることにした。

「はい、教科書開いてー。今日は…」
お昼あとの5時間目は眠くなるから嫌いだった。でも今日は雨宮くんにチクられそうだったから頑張って起きてることにした。

んー…眠い。やっぱ 無理…
コトッッッ

「え…?」
「教科書立てときゃバレないだろ。」

雨宮くんはそう言って教科書を
私の前で立ててくれた。

この気持ち…なんだろう。
私の気持ち、何か…変…?