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千秋が亡くなってから数日後、蒼太から俺に連絡が入った。
千秋が死んだ、と。
俺は千秋の最期の姿をみることが出来なかった。
夏美と冬真に話をして、春にはメールを送って、千秋の死を伝えた。
「あたし、葬儀屋さんになるよ……絶対……」
夏美はそう言って、空を見上げた。
星はまだ見えない。しかし、きっとどこかで俺達のことを千秋は見守ってくれるのだろう。





後日。
春は来れないが、俺と夏美と冬真で千秋の墓参りをした。
まだ少し暑い秋。
蝉がひとりぼっちで鳴いている。
俺達は秋晴れの空の下で、手を合わせた。
線香の煙がゆらゆらと天にのぼっていく。