私が入院した時期は、六月の中旬頃だった。
季節は梅雨の真っ最中で、雨ばかりで憂鬱になるような天気だった。
私は、家族の配慮もあり一人部屋に入った…。
でも…、私は心を誰にも開かずずっと自分の殻に引きこもっていた。
そして、入院して１ヶ月がたった頃に少し部屋から出ようと思えたから部屋をでてすぐ近くにあるテレビが置いてるあるところに行ってみた。
…そこに彼がいた。
｢…ん？君もテレビ見るかい？｣
そう私に尋ねてきた見知らぬ男性…、歳は私よりかなり歳上そうだった。
私はうつむきながら
｢…、見ます。あっ、あの…｣
私が言葉に詰まっていると
｢あっ、俺はね滝沢翠馬。歳はね、31だよ。あはは、君からしたおじさんだね。｣
笑いながら翠馬さんは、自己紹介してくれた。
その瞬間私はこの人になら心を開けると思えた
そして…
｢わ、私は桜庭嘉音って言います。歳は16です。あともう少しで誕生日が来るのでもう17になっちゃいますけど…。｣
｢あっ、そうなんだ！いつなの？｣
｢｣