また、息苦しさで目がさめた…。
時計を見ると深夜3時を指していた…
「はぁ、また起きてしまった」
…とため息混じりに呟くのは私、桜庭嘉音だ。
今年で20歳になったばかりだ、高校を卒業し医療系の専門学校に進学した。
わざと、地元から遠い学校にしにものぐるいで勉強し合格したのだ。
その理由は…あとから話そう。
そして、私の隣でぐっすり寝ている男がいる…。
この男は…、私の事を好きでいてくれる須藤真樹だ。
彼は今の専門学校の二つ上の先輩で、今4年生だ。
…一応恋人だ、でも私の本当に好きな人は真樹ではない。
だからといって、真樹のことは嫌いではない…好きだ。
でも、真樹はそれを知ってて私のことを好きでいてくれて恋人になってくれてた…。
「んっ…。あれ嘉音おきたの?また、あの夢見ちゃった?」
そういうと真樹は、私を優しく抱きしめて頭を撫でてくれた…。
「ごめんね。起こしちゃったね…。また、いつものとこで目が覚めちゃった…。いつになったら、ゆっくり寝れるのかな…。」
そう私がいうと抱きしめる真樹の腕に力が入った。
そして…
「明日病院の診察の日だよね?俺明日何も無いから、一緒に行くよ。嘉音が辛いのはもう見てられないから…。」
…涙混じりの真樹の声に胸が締め付けられた。
そう明日は2週間に1度の病院の診察日…、私は高校2年の頃からずっと精神科に通っていた…。
「ねぇ、真樹…。私もうあの人との関係終わりにする…。真樹の事だけ見るようにする。」
「わかった…。じゃあ、やっと俺だけ見てくれるんだね。じゃあ、もう1回寝てみよう?」
そして、そのまま私たちは抱き合ったまま眠りについた…。

じゃあ、ここで私の暗い過去をお話しましょう。
…これは、私が高校1年の時酷いいじめにあってそれを誰にも言えずそのいじめに半年以上耐えた結果…私は家から出れなくなりうつ病を患ってしまった。
そして、精神科に通うようになり治療をしながら転校をして新しい高校生生活を送るようになった。
…でも、いじめにあっていた頃高校の同級生からレイプをうけ妊娠していて、中絶をした。
そのことでまた病気が悪化して入院することになった…。
それが、2年生の前期の時だった。
そして、3ヶ月入院してる時に私は出会ってしまった…。
あの人に…、私が本当に心から愛してしまった彼に。