入学して当初から騒がれていた。そして目立っていた。
なんせクリーム色に近い金髪をふわふわさせたとても綺麗な男の子。
安達くんの友達の男の子たちも端正な顔立ちで、二日目にはファンクラブとやらが出来たとか出来てないとか。
何にせよ取り敢えずモテモテらしい。

「でも、私たちには関係ないよ。お友達でもないし。
痛そうなのは可哀想だったけど。」


ね?と小首を傾げると

「ま、そうか。」


と、愛華も興味無さげ。


キーンコーンカーンコーンと1限目が終わったチャイムが鳴り響く。


「じゃあ、また帰りね。」


手を降って階段で別れる。
愛華とは別のクラスでしかも上の階なのだ。
少しつまらない。

なんて思いながら教室のドアを開ける。
もう先生は居ないはずだ。