第6話 海に行った日













1学期が終わった。

最初の頃はどうなるかと思ったけど、

すっかり俺は無口な1匹狼というキャラになり、クラスでは目立たない人間になれた。



「すごいねぇ。
中学の時は下から数えたほうが早かったのに。」


期末テストの結果と1学期の通知表を夕飯時に母ちゃんに見せた。



「通知表も3と4ばっかりで2が一つもないなんて。
よく頑張ったね。」


毎日勉強を続けた甲斐あって、中間テストも期末テストも学年の半分ぐらいの順位だった。


自分では目一杯やったつもりでも、学年にはまだ半分以上も俺より上の人間がいる。


勉強ってそんな簡単に結果は出ないんだな。

それに俺は理系の科目がまだ苦手だし。



「夏休みはどこか遊びに行く予定あるのかい?」


「あるよ。」


「泊まりだったらちゃんと前もって言いなさいよ。」


「ああ。」