第23話 内定を貰った日










ミサキとハルイチを失い、俺は益々孤独になった。


口を開く回数は見る見るうちに少なくなり、

授業を受け、家に帰って、1人でサッカーの練習をして、寝てまた学校へ行く。


そんな毎日を繰り返しをしている。





だけど・・・・




「あれ、その指どうした?怪我したの?」


「あ、これ?慣れない裁縫でちょっと指切っただけだよ。」



先生以外で俺が口を動かすのは、チカと喋る時だけだった。


毎日来るわけじゃ無いけど、

俺が孤独に押し潰されそうになる時、こうやってチカがひょっこり弁当を食べている場所にやって来る。


本人はただ気が向いた時に来ているだけだと思うけど、

俺としてはいつも助かってるんだよな・・。