ーーーーーー 「河原君。」 長田が話し掛けてきたのは、次の週になってからだった。 「遅くなってすまなかった。 昨日ちょうど話せるチャンスがあったから、ちゃんと伝えたよ。」 「・・・・・悪かったな長田。」 長田は俺の肩に手をポンと置くと、自分の席に戻る。 ・・・もう一踏ん張りだ・・・ これから自分がしようとしている事を思うと、手の震えが止まらなかった。