この日、ミサキは時間を忘れるぐらい勉強に集中していた。 いつも最終下校時刻の30分前に俺達は帰るんだけど、 時間も忘れるぐらい黙々と参考書に向かっていたので、あえて声をかけず俺も本を読み続けた。 “キーン コーン カーン コーン” 「・・・・あ、ごめんハヤタ君。 もうこんな時間だったんだね。」 「めっちゃ頑張ってたね。帰ろっか。」 最終下校時刻を知らせるチャイムが鳴り、俺達は帰り支度を始める。