第21話 幸せを願った日














「はい号令~。」


帰りのHRが終り一斉に教室中が騒がしくなる中、後藤が俺に近寄ってくる。


「河原・・・ありがとう。」


その一言で何があったかを全て察する。


詳しく聞かなくても、後藤の恥ずかしそうな笑顔が全てを物語っていた。


「これに懲りて、女癖悪いの直せよ。」


重本と話し合ったあの日から、

ここまでくるのに少し時間はかかったみたいだけど、もうこれで安心だな。






後藤が教室を出た後、チカを探したがもういなくなっていた。


インターハイも近づいてるみたいだし部活忙しいのかな。


図書室へと向かう。