“・・ガラ・・ガラ”

その時、扉がゆっくりと開いた。






「・・・ハヤタ君。」


「あれ?ミサキ・・・。」


しまったな。<今日は帰る>って言ってあったから言い訳しないと。



「ミサキ、あのさ・・。」


「ご、ごめん・・。図書室行こうと思ったら・・ここの前通ったときにハヤタ君の声が聞こえたから・・・。」


「ひょっとして、重本と俺の会話聞いてた?」


「・・所々・・・」



何故かミサキは目に涙を浮かべていた。


「どうしたの?」


「ハヤタ君・・・山岸さんが好きなの?」





・・・・結構序盤から聞いてたんだな。

というか、その後の会話も聞いてたなら、それは重本の反応を伺う為に言った嘘だって分かって欲しかったけど・・。



「・・・・好きだよ。

でも安心して。ミサキのほうが好きだよ・・っておーーい!!」



最後まで聞かずに走って出て行ってしまった。



・・なんでこうなるんだよ!