「さて、河原が“自分がやった”と正直に言ってくれたが、一体何があったんだ?」
武田先生の言葉を聞き、驚いた表情で後藤が俺を見る。
「・・・・・・」
さぁ、俺の誤解を解いてくれ!
ついでに何があったのか気になってたから教えてくれ!
「どうした後藤?」
「・・・河原に・・殴られました・・。」
・・・・・・ファッ!?!?!?
「そうか。何が原因だ?」
「あ、でもごめんなさい。
僕のほうから河原に因縁をつけました。
だから・・・河原は悪くないっていうか・・・自分が悪かったです。」
武田先生が俺達を交互に見る。
「分かった。喧嘩両成敗だ。
ただし、河原!お前はやりすぎだ。
本来なら停学処分だが、俺もお前らの頃はたくさん喧嘩もした。
男は時には拳でしか分かり合えない時もある。
ほらお前ら、和解の握手をしろ。」
武田先生に促されるがまま、俺達は握手を交わす。
・・・・一体何がどうなってるんだ・・。
状況が理解できない俺は無言のまま、後藤と生徒指導室を出た。



