第3話 決意を固めた日








入学式、学校や授業に関する色々な説明会。

担任達の自己紹介。


今日はひたすら話を聞き、午前中で終わりとなった。



1組の担任はせっかちな性格らしく、どこのクラスよりも早くHRが終わる。

助かった。

俺は一目散に下駄箱へ行き、学校から出る。


本当ならハルイチと一緒にサッカー部の見学に行くつもりだったけど、

夏目チカに“サッカー部に入らない”という嘘をついた以上、もうサッカー部に入るという選択肢はなくなった。



ハルイチに捕まる前に学校を脱出できて良かった。



入学式もその後の説明会も、ほとんど頭には残っていない。



ただ今日1日だけではっきり分かったことがある。

これから嘘で塗り固められた高校生活を送るにはそれ相応の準備が必要だ。