ある日、ミサキと帰ろうとしていたところ、職員室前の廊下で担任の山下先生に捕まった。


「河原、ちょうど良いところに来た。」



「あ・・私待ってるね。」

「うん。」






ミサキを先に自転車置き場へ行かせた後、山下先生と2人きりになる。


「この前出した進路希望調査票のことなんだけどな・・」


なるほど・・大体察しがつく。



「先生、間違いありませんよ。
俺就職希望です。」


「てっきりお前は大学進学だと思ったんだけどなぁ。」


「就職する分、今のうちにたくさん勉強しておこうと思ってるので図書室に通ってるんです。」


「なるほどな。分かった。

2年生からは進路によってクラス分けがされるから、お前は専門学校や短大志望のクラスに混ざることになる。」


「はい。」


「私は多分、大学進学クラスの担任になるだろうから、あまり河原のこと見られないかもしれないけど、

何か困ったことがあったらいつでも言ってきて大丈夫だからな。」


「ありがとうございます。」