「松尾さん、本ありがとうね。
雨ひどくならないうちに帰るわ。」


「う、うん。凄い降ってきたね。」


「松尾さんカッパ持ってきてる?」


「・・持ってきてない・・」



「じゃあ俺のカッパ使いなよ。

めんどくさいから俺いつもカゴの中に入れてあるんだ。」


「だ、だめだよ!
河原君が濡れちゃうし・・・私はいいよ。」


「中学の時、もっとひどい雨の中でサッカーの試合したことあるから大丈夫。

松尾さんの自転車のカゴに入れておくね。
じゃあまた。」


「あ・・・」




こんな予報外れの雨、誰も予想してなかっただろうな。


急いで帰れば問題ない。