「死神さん、お願いがあるんですけど。」


『何だ?死神にお願いするとはお前は大した人間だな。』


「3年後の3月1日23時59分にまた現れるんですよね?」


『そうだ。』


「前日の2月28日にも会ってくれませんか。」


『理由を聞こう。』


「・・・他の死神に会ったことないから分からないけど、

多分死神さんはいい死神だと思う。

俺が無事に3年後の3月2日・・18歳になって解放される時、

ちゃんと死神さんにお礼言うの忘れるかもしれないから。

前日にちゃんとお礼と、それまでの苦労話でも言いますよ。」



『フハハハハハハハハ。
やはりお前は面白い人間だな。

まさか人間に褒めてもらう日が来るとはな。

よかろう。3年後の2月28日にも会いに来てやる。」


「ありがとうございます。」


『気に入った。

サッカーの例えでお前に説明したから、明日からも本当にサッカーの審判のように振る舞ってやろう。

些細なことなら見逃す。

他の死神や閻魔のおやっさんの目には届かないようにしてやる。

だが、危険なプレーをした場合は即2枚目のイエローカード、レッドを出すからな。』



「・・・死神さんもサッカー詳しいんですね。」


『人間界の事なら全てお見通しだ。』