好きでいいかも……

 きっと、人との出逢いには、すべて意味があるのだと思う……

 ジョンと出逢うために、全ての人に出逢った意味があるのだと、今はそう思える。


 何処を見ても、幸せに溢れているように見えた。


 やっと、ジョンの唇が離れ、恥ずかしさの中で、三人の友のほほ笑む姿が目に入った。


 三人の目を見ながら、心の中がふっと開いた。



 いやいや、綺麗ごとを言っている場合ではない!


 ジョンとの出逢いが、どんな意味となるかは、私達がどう歩んで行くのかではないだろうか?


 これからが、大変なのだ。

 しかも、異国の地での結婚生活だ。

 分からない事だらけだろう……


 喧嘩や言い合いだってするだろう……

 こんなはずじゃなかったと思う事もあるかもしれない……

 辛い事も、泣くことだってあるだろう……


 だけど……


 一つだけ言える確かな事は、ジョンと私に吹く、違和感の無い風だ……

 だから、私はジョンを信じたのだ……


 そして……

 自分達でこの先を歩んでいくのだ……

 そこに、『永遠』という言葉がふさわしくなるように……



 もう一度、ジョンを見た。

 ふっと、柔らかい風が私達を包むように通り過ぎた……


 この人を、好きでいいかも……






 『お幸せに……』


 今、結婚を迎える女性の皆さんへ


 くれぐれも言っておくが、心からの幸せを願っての、私の言葉だ。


                 「完」