好きでいいかも……

 みんなが知ってしまった……

 ていうか、どんな話になってしまっているのだろうか?

 オフィスの中の、皆の目が何かを含んでいるように見える……


「でも…… まだ、仕事も残ってますし…… すぐ、戻りますから……」

 カイトを抱き、ドアへ向かって歩き出した私に、またもや部長が声を掛けて来た。


「里中、こんな幼い子がお前を頼って、はるばる異国の地から来たんだぞ。俺には、仕事をしろ、なんて薄情な事は言えん。いいから、この子の面倒みてやれ!」

 部長は、カイトに手を振りながら言った。


「リサ、ぼく遊園地行きたい!」


「おお、連れ行ってもらえ。仕事は里中ならなんとか出来るだろう?」

 部長はニコニコしながら言った。


「も~。行くよ。カイト!」


「あ―。私も、リサの彼見たい~」


 亜美が、後を追いかけて来た。


「わたしも~」


 佳代子と晴香も後を追ってきた。