「司!ちょっと下来てくれない?」

お母さんがリビングから叫ぶ。



まずい。お母さんがなにか呼ぶときはろくなことないんですけど。





『はいはい。』





俺は気だるい生返事をしてリビングに向かった。





リビングに近づくにつれて声が大きく聞こえてくる。まさか母さんとうとうテレビと会話し始めたのか……




でもリビングに入るとテレビはついていなかった。そこで喋っていたのは理菜のお母さんだった。





お母さん達は俺がきたとは知らずに話に夢中になっている。