エリシアが去った後

アリア「……何が残酷な運命じゃ…この子の方がよほど悲惨な運命ではないか…」

まだ寝ている燐を宝物の様に撫でながら

ある事を思いつく

アリア「…そうじゃ…こんな辛い過去封印してやろう…使命は変わらぬじゃろうが…一からやり直しはできるからの……能力発動 黒の封印 忌まわしき過去を封じろ」

燐の側によりおでこを合わせると呪文を唱える

アリア「……今から妾がそなたの親となり姉となり片割れとなろう……何があってもそなただけを守ろう」

封印をしていたら

燐の身体がピクと動き目を開ける

燐「……か…み…様……ありがとう……記憶…封じているんだよね……お願いがある……」

途切れ途切れにアリアに話す

アリア「……なんじゃ?言ってみよ……」

記憶を封印されながらも話しかけるとは…やはりこやつ人間ではないな……

燐「私の……能力も封じて……あ…とね…アリア…私が……貴方の…闇も……助けるからね……これが……私の…使命だったんだ…私の名前は…葛木燐…全てを司る…女神…」

そこまで言うとまた意識を手放した

アリア「……燐…葛木…あそこの国の姫だったんじゃな……いいじゃろ…そなたの能力乗っ取りはコピーに変え…女神の力を封じる…どうか…妾の…光になっておくれ…」

泣きながら封印をした

これが後の妖と女神が交わした約束だった

光と闇 決して交わる事のない糸が絡まり

運命は静かに静かに動き出す

この約束が後の悲劇になるとは知らず